The Japanese Association for the Study of Popular Music

2022年度 第3回 例会

日本ポピュラー音楽学会2022年第3回例会のお知らせ

 

・タイトル

細川周平『近代日本の音楽百年』合評会

 

・日時 2022年7月10日(日) 14時~17時

 

・開催方法

対面及びZOOMによる中継

申込フォーム:

https://docs.google.com/forms/d/10CLspG3VOvAflycHhKAF5gsjE2bKKHgqC7noqA-Saro/edit

*学会員の方は対面参加希望者のみフォームにご記入ください。

 

・評者(五十音順)

垣沼絢子 所属:無所属

専門:演劇学(近現代演劇史)

栫大也 所属:九州大学大学院芸術工学府 博士後期課程

専門:音楽学(近代日本音楽史)、歴史学

張佳能 所属:大阪大学博士後期課程 日本学術振興会特別研究員DC2

専門:音楽学(大衆音楽史)

西澤忠志 所属:立命館大学先端総合学術研究科 一貫制博士課程

専門:音楽学(近代日本音楽史)、歴史学

山田淳平 所属:奈良県

専門:歴史学(日本近世史)

 

・応答

細川周平(京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター 所長)

 

・司会

輪島裕介(大阪大学)

 

・開催趣旨

2020年に出版された近代日本音楽史の大著、細川周平『近代日本の音楽百年』は多くの反響を得ている。その範囲は音楽史研究者のみならず、音楽家、文芸評論家にまで広まっている。

しかし、本書は日本音楽史だけでなく、演劇研究やサウンドスタディーズなど、他分野の知見を要する。そこで、有志を募って読書会を開催し、多くの知見をもとに本書を読み解いた。この読書会での成果をもとに、書評集「私たちにとっての近代日本音楽史――細川周平『近代日本の音楽百年』読書会記録」を発表した。

https://jinbunxshakai.org/journal_05.html

この書評は、『近代日本の音楽百年』の成果が自身の研究的立場から見てどう評価できるのかを集めたものとなっている。近代日本の音楽史研究だけでなく、日本近世の音楽史研究や演劇研究といった、時代やジャンルを異にする研究者から見たこの書評は、『近代日本の音楽百年』が持つ学問的越境可能性を予期させるものとなっている。

今回、著者細川周平の御厚意により、本書の合評会を開催することとなった。

著者との話し合いを通じて、今後の近代日本音楽史研究の道筋を見てみようと思う。(文責・西澤忠志)

 

問い合わせ:輪島裕介(研究活動委員長)yskwjm[at]gmail.com

2022年度 第2回 オンライン例会

2022年6月26日(日)16時より、2022年度第2回オンライン例会を開催します。(共催:早稲田大学高等研究所)

 

ドラァグ・パフォーマンスの歴史を専門とするコンスタンツ大学のジェイコブ・ブルームフィールドさんをお迎えし、
クィア・アイコンとしてのリトル・リチャードについてご講演いただきます。
討論者として、同志社大学の菅野優香さん、本学会員で慶應義塾大学の大和田俊之さんが登壇されます。
講演・ディスカッションは原則として英語で行われますが、日本語話者が多いので、
国際学会に出てみたいと考えている学生のみなさまも、気軽にお越しください。

 

ZoomのURLは、開催日が近づきましたら会員向けにメールニュースにてお知らせいたします。
下記のフォームからお申し込みいただければ非会員でも参加可能ですので、
海外の研究者含め、関心のありそうな方に情報を共有いただけると幸いです。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

 


 

JASPM Special Session “Tutti Frutti: Little Richard, Sex, Gender, and Transgression in America and Europe”

 

2022.6.26 (Sun) 16:00-18:00 [JST] / 09:00-11:00 [CEST] on Zoom
*pre-registration required for non-JASPM members
https://forms.gle/R1VvVQEVC687L7BM7

 

Guest Speaker: Dr. Jacob Bloomfield (University of Konstanz)
Discussants: Yuka Kanno (Doshisha University), Toshiyuki Ohwada (Keio University)
Moderator: Amane Kasai (Waseda University)
Co-host: Waseda Institute for Advanced Study

 

Abstract:
Tutti Frutti: Little Richard, Sex, Gender, and Transgression in America and Europe, probes how gender nonconforming, African-American recording artist Little Richard became one of the most popular musicians in the United States and Europe during the 1950s and pre-‘sexual revolution’ 1960s; a period marked by the pervasive repression of sexual and gender expression, as well as racial bigotry. Tutti Frutti argues that observers found Richard appealing because of his highly effeminate, flamboyant persona, not despite it. The project draws upon a wide range of primary sources to analyse the historical reception to Richard’s music and image, including the mainstream American and European press, the Black press, entertainment industry trade publications, the queer press, and fan magazines. Analysing reception by third-party observers sets this project apart from the small amount of pre-existing scholarship on Richard which has relied overwhelmingly on music and personal recollections by the singer himself as primary source data. In arguing that gender variance has persisted as an essential and cherished part of modern popular culture in the West, despite the controversy the practice sometimes generated, Tutti Frutti builds upon themes addressed in Jacob Bloomfield’s first monograph, Drag: A British History (University of California Press, under contract, 2023), which analyses popular renderings of British drag performance in the nineteenth and twentieth centuries.

 

Bio:
Dr. Jacob Bloomfield is a Zukunftskolleg Postdoctoral Fellow at the University of Konstanz and an Honorary Research Fellow at the University of Kent. His research is situated primarily in the fields of Cultural History, the History of Sexuality, and Gender History. Jacob is currently working on a first monograph with University of California Press on the history of drag performance in modern Britain, as well as a separate research project on the career and legacy of musician Little Richard.

 

2022年度 第1回 オンライン例会 卒論・修論発表会

卒業論文・修士論文発表会を下記の通り開催いたします。

ZoomのURLは、会員向けにメールニュースにてお知らせいたします。

非会員でも参加可能です。ご希望の方は、以下のフォームから申込をお願いします。

https://docs.google.com/forms/d/1fTdeO2aqNeF7PYo4QCsMrJL0EWL0A23LEgClGfi020E/edit?usp=sharing

みなさまのご参加をお待ちしております。

 

 

日本ポピュラー音楽学会2022年度第1回オンライン例会 卒論・修論発表会

日時:2022年3月29日(火) 9:45~17:00

 

資料リンク:

https://drive.google.com/drive/folders/11HpjTY_tHgL-P0o4kYKWynjJ_abGS6f8?usp=sharing

 

9:45-9:50     趣旨説明

 

  • セッション1

9:50-10:30    アルメニアのポップフォークにおける両義性——音楽を介して交錯する「自己」と「他者」——

木村颯(大阪大学大学院文学研究科)

10:30-10:55  ミュージックビデオにおける「オマージュ」について──日本のミュージックビデオ文化での事例調査と考察──

小林美耶子(国立音楽大学 音楽文化教育学科)

 

10:55-11:10休憩

 

  • セッション2

11:10-11:35   アウラの崩壊——日本の「流行歌」を通して——

恒石裕也(四国学院大学社会学部 カルチュラル・マネジメント学科)

11:35-12:00  アコースティック・フィードバックを用いた音楽作品に対する外的要因としての音場の影響

上栫祐人(九州大学芸術工学部音響設計学科)

12:00-12:25

生物の鳴き声による創作楽器の制作

鷲尾拓海(九州大学芸術工学部音響設計学科)

 

12:25-13:15 休憩

 

  • セッション3

13:15-13:40  ヘゲモニックな男性性支配の正当性獲得と共謀する従属的男性性:「アウトサイド」におけるバンドマンの飲酒実践を通じて

新山大河(立命館大学 産業社会学部 現代社会学科 現代社会専攻)

13:40-14:20  歌う声と政治——フォークゲリラにおける歌声を手がかりに——

星川彩(東京都立大学大学院人文科学研究科)

14:20-15:00  1968年前後の日本におけるフォーク・ソングの民衆をめぐる対立と模索 ——竹中労の「流砂革命論」と大島渚の韓国/朝鮮表象を中心に——

孫長煕(大阪大学大学院文学研究科)

 

15:00-15:30   休憩

 

  • セッション4

15:30-15:55  「日本のロック」表象における批評の役割──1990年代以降の音楽雑誌に注目して──

菊池 虎太郎(大阪大学文学部)

15:55-16:20  「没頭」と「距離化」の間で揺れ動くジャニーズファンの「勝手な」ジレンマ——「担降り」から見るジャニーズファン活動の実態——

曽我 香菜子(九州大学芸術工学部)

16:20-17:00  SNSでのファンコミュニケーションから生まれるアーティスト実践——Twitterでの大森靖子の事例分析より——

吉川昌孝(東京大学大学院学際情報学府)

 

資料リンク:

https://drive.google.com/drive/folders/11HpjTY_tHgL-P0o4kYKWynjJ_abGS6f8?usp=sharing

 

*例会終了後、SpatialChatを用いた懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

2022年度 第1回 オンライン例会 報告者の募集

3月29日(火)に、オンラインで卒業論文・修士論文の発表会を開催します。
報告者を広く募集いたしますので、ポピュラー音楽に関する卒業論文・修士論文を執筆した大学生・大学院生は、ふるってご応募ください。
該当する学生をご存じの方は、応募を奨励してください。
報告者は、例会開催時に非会員であっても構いません。

 

日時: 2022年3月29日(火曜日)
Zoomによるオンライン開催(詳細は追ってご案内いたします)

 

報告を希望される方は、1,200~1,600字程度で研究概要(題目・氏名・所属を明記)を作成し、2月28日(月)までに、WORDとPDF両方のファイルを下記のアドレスにお送りください。また、発表できる時間帯に制限がある方は、申込時に必ずお伝え下さい。
3月3日(木)までに申込の受領確認をします。それまでに返信のない場合は、3月5日(土)までに下記のアドレスに改めてお知らせください。
報告の可否については、研究活動委員会で検討の上お知らせいたします。報告が可となった報告者の研究概要は、学会ホームページやメールニュースでの案内にも使用します。

 

担当:輪島裕介(研究活動担当理事)
yskwjm[at]gmail.com
( [at]を@に変えてご送信ください)

 

 

2021年度 第4回 オンライン例会(情報更新)

日本ポピュラー音楽学会 2021年度第4回オンライン例会

卒業論文・修士論文構想発表会

 

卒業論文・修士論文構想発表会を下記の通り開催いたします。

ZoomのURLは、会員向けにメールニュースにてお知らせいたします。

非会員でも参加可能です。ご希望の方は、以下のフォームから申込をお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfPVpG4YvEcFoC66bs8cw5-FwtX6pbDuXtZEq-70iwG4SDKog/viewform?usp=sf_link

みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日時:2021年10月16日(土) 10:00~17:00 Zoomにて開催

 

10:00~

発表1

「1960年代後半の日本のフォーク・ソングの「民衆」をめぐる対立と模索(仮)」

孫長熙(ソン・ジャンヒ)(大阪大学大学院 文学研究科 音楽学研究室 博士前期課程)

要旨:戦後日本の大衆音楽史のなかで「民衆思想」と結びついた珍しい事例だった1960年代後半のフォーク・ソング(Folk Song)を巡り、1940年代生まれのフォーク歌手や彼らより年上の1930年代生まれの様々な主体によって行われた言説の分析を通して、当時の「民衆論」における対立や模索を考察する。

 

11:00~

発表2

「歌う声と政治――「一緒に歌う身体」を手がかりに」

星川彩(東京都立大学大学院 人文科学研究科 文化基礎論専攻 表象文化論教室)

要旨:本研究の目的は、具体的な事例の考察を通じて、歌う声が持つ政治的な側面の一端を明らかにすることである。小論では特にCOVID-19流行下のさまざまな音楽実践における歌声と、1969年に行われた反戦集会である「フォークゲリラ」における歌声に注目し、両者の比較検討を通じて、「一緒に歌う」という行為に関わる身体のありようを考察する。

 

12:00~14:00

休憩

 

14:00~

発表3

「邦楽ロック雑誌の批評機能に関する考察(仮)」

菊池 虎太郎(大阪大学文学部人文学科音楽学専修)

要旨:音楽雑誌は、ポピュラー音楽の「送り手」と「受け手」の仲介者(=メディア)として、批評の回路を経由させることでそこに意味づけを行う役割を担ってきた。国内においても、ロック音楽の専門誌が戦後期~高度経済成長期を通じて広く購読され、日本におけるロック音楽の聴取態度に多大な影響を与えてきた一方で、90年代以降にはその批評の言説は退潮したとされている。卒業論文では、90年代以降の邦楽ロック専門誌を取り巻く言説に注目し、現代のインターネットメディアに通じる批評機能の連続性を抽出したい。

 

15:00~

発表4

「クィアの視点から見るヘヴィメタル」

染谷留花(武蔵大学人文科学研究科欧米文化専攻 博士課程前期)

要旨:ヘヴィメタルは家父長制社会における支配的な男性を描く、異性愛中心的な音楽文化と評されることがある。しかしヘヴィメタルにおけるクィア当事者はヘヴィメタルそのものが「ゲイエロティック」であり「クィアへの差別や偏見に立ち向かうパワーを持つ」と解釈する。本研究ではそのような性的マイノリティによる「能動的な読み」に注目するにあたり、先行研究の紹介も交えてヘヴィメタルがクィア・スタディーズの対象となることを示す。

 

16:00~

発表5

「インターネット上のイデオロギー対立と「サイレント・マジョリティ」とのあいだの分断

――RADWIMPS「HINOMARU」の受容態度から考える現代日本の公共圏」

平寧々(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程)

要旨:本研究では、インターネット上のイデオロギー対立と「サイレント・マジョリティ」とのあいだに分断があるのではないかという問題意識のもとで、RADWIMPS「HINOMARU」を事例にインタビュー調査をおこなった。本発表では、「サイレント・マジョリティ」のうち、音楽に政治を持ち込むことを拒否し、中立的に楽しもうとする人びとについて紹介する。「音楽と政治」の問題系を通して、現代の公共圏とその参加者について検討したい。

 

 

昼休み中と例会終了後にオンライン懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

 

2021年度 第3回 オンライン例会

日本ポピュラー音楽学会 2021年度第3回オンライン例会のお知らせ

 

「ポストコロナ時代における文化・芸術の立ち位置ー文化政策との親和性」と題したシンポジウムを開催します。
当日はYouTubeでのライブ配信をおこないます。
どうぞ、奮ってご参加ください。

 

———————————-
日本ポピュラー音楽学会 第3回オンライン例会
シンポジウム「ポストコロナ時代における文化・芸術の立ち位置ー文化政策との親和性」
2021年6月12日(土)14:00〜17:00
ライブ配信(YouTube)⇒ https://youtu.be/O9vOljcLcWM

 

 

趣旨
 COVID-19のパンデミックは止まるところを知らない。そんななか、ポピュラー音楽をはじめとする文化・芸術は難局に直面している。プレコロナ時代には、自律性が尊重された文化・芸術は、およそ文化政策と縁遠い立ち位置にあった。あるいは、ある意味で「資本主義との近接性」としてとらえることもできるだろう。もっとも、今回のコロナ禍では、文化・芸術が文化政策と無関係ではいられなくなった。そして、ライブハウスのようなサブカルチャーは、文化庁、経産省、内閣府や観光庁などによる公的な支援からこぼれ落ちる存在であることが露呈した。こうした状況を憂慮して、〈文化芸術〉の名のもとに、ライブハウス、小劇場、ミニシアターなどジャンルを横断して、文化行政などへ公的な支援を訴える動きも活発になっている。
 日本ポピュラー音楽学会では、いち早くCOVID-19の音楽産業への影響を調査するため、2020年4月に「新型コロナウイルスと音楽産業JASPM緊急調査プロジェクト2020」(2020年12月に終了)を発足した。その一環として、これまで3回にわたって、COVID-19によるポピュラー音楽への影響に関するシンポジウムを開催してきた※。それらを踏まえつつ、6月12日(土)にオンライン例会として、「ポストコロナ時代における文化・芸術の立ち位置ー文化政策との親和性」と題したシンポジウムを開催する。このシンポジウムでは、プレコロナ時代の状況を理解しながら、ポストコロナ時代の文化・芸術と文化政策の関係について考える。

 

※これまでのシンポジウム
「COVID-19によるライブハウス文化への影響〜現状報告」2020年11月8日(日)開催
https://covid19.jaspm.jp/archives/1852

 

「ポピュラー音楽と文化助成〜COVID-19による影響」2020年12月20日(日)開催
https://covid19.jaspm.jp/archives/1863

 

「ポピュラー音楽と政治ー文化と公助の関係をめぐって」2021年2月23日(火)開催
https://www.jaspm.jp/?p=3306
https://www.youtube.com/watch?v=-aIKCuPoeN4&feature=youtu.be

 

登壇者(五十音順)
澤田聖也(東京藝術大学大学 博士課程)
関野豊(ソニックプロジェクト 代表取締役社長)
高橋かおり(立教大学社会情報教育研究センター 助教)
三ヶ田圭三(club SONIC iwaki 店長)
宮島真一(シアタードーナツ・オキナワ 代表)

 

コーディネーター・司会
宮入恭平(社会学者/大学講師)

 

運営スタッフ
加藤賢、小林篤茂

 

問い合わせ先
輪島裕介(研究活動担当理事)yskwjm[at]gmail.com

 

 

2021年度 第2回 オンライン例会

卒業論文・修士論文報告会を下記の通り開催いたします。
ZoomのURLはあらためてメールニュースで告知します。
みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日時:2021年3月20日(土) 13:00~17:00

 

■セッション1:
13:00−13:20
インド映画における歌とダンスの役割
 山下栞里(関西大学社会学部社会学科)
13:20−1340
沖縄出身ではない音楽家による、沖縄音楽
 高竹義樹(慶應義塾大学法学部)
13:40−14:00
桑田佳祐はなぜ歌詞に振り仮名を多用するのか
 高橋旦(大阪市立大学文学部)

 

■セッション2:
14:10−14:30
日本語ラップ文化圏に女性蔑視は存在するのか?―「送り手」、「受け手」から見た女性蔑視の連続性―
 芳賀万葉(日本大学法学部)
14:30−15:00
ポピュラー音楽から見るフランス社会−ラップフランセの歌詞テクスト分析を通して―
 安彦良紀(大阪市立大学大学院文学研究科)
15:00−15:30
アメリカと日本の大衆音楽における差別用語の使用―ヒップホップにおける人種・性別に関する言及を中心に―
 金範俊(大阪大学大学院文学研究科)

 

■セッション3:
15:40−16:00
Vaporwaveの文化社会学的考察
 根本駿介(東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科)
16:00−16:30
サンプラー的身体
 吉田明史(横浜国立大学大学院都市イノベーション学府)
16:30−17:00
ロー・ファイ・ヒップホップにおけるロー・ファイとその変化―ロー・ファイ・ミュージックとの比較を通して―
 中村将武(東京大学大学院人文社会系研究科)

 

例会終了後、SpatialChatを用いた懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)
輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

 

2021年度 第2回 オンライン例会 報告者の募集

3月20日に、オンラインで卒業論文・修士論文の発表会を開催します。
報告者を広く募集いたしますので、ポピュラー音楽に関する卒業論文・修士論文を執筆した大学生・大学院生は、ふるってご応募ください。
該当する学生をご存じの方は、応募を奨励してください。
報告者は、例会開催時に非会員であっても構いません。

 

日時: 2021年3月20日(土曜日、春分の日)
Zoomによるオンライン開催(詳細は追ってご案内いたします)

 

報告を希望される方は、1,200~1,600字程度で研究概要(題目・氏名・所属を明記)を作成し、3月5日(金曜日)までにファイルを下記のアドレスにお送りください。報告の可否については、研究活動委員会で検討の上お知らせいたします。報告が可となった報告者の研究概要は、学会ホームページやメールニュースでの案内にも使用します。

 

担当:輪島裕介(研究活動担当理事)
yskwjm[at]gmail.com
( [at]を@に変えてご送信ください)

 

2021年度 第1回 オンライン例会

「ポピュラー音楽と政治——文化と公助の関係をめぐって」と題したシンポジウムを開催します。

どうぞ、奮ってご参加ください。
※会員以外の方もご参加いただけます。
※期限付きでアーカイブ配信もご用意する予定となっております。

 

————————————————–
シンポジウム「ポピュラー音楽と政治——文化と公助の関係をめぐって」

 

2021年2月23日(火・祝)14:00~17:00
オンライン配信(YouTube)⇒ https://youtu.be/-aIKCuPoeN4
※事前申し込みは不要となりました。
登壇者やテーマに関する質問をお寄せください。
https://forms.gle/B5cXSeCGdA9RBv359

 

登壇者 ※五十音順
 あんどう裕 (自由民主党・衆議院議員)
 今泉まお (立憲民主党・兵庫県第4区総支部長)
 逢坂誠二 (立憲民主党・衆議院議員 ※14:00~14:35のみ)
 黒瀬順弘(元 難波ベアーズ/チマスト・ディスク)
 寺尾ブッタ(BIG ROMANTIC ENTERTAINMENT代表)
 橋本ゆき (渋谷区議会議員)
 森沢きょうこ (品川区選出、東京都議会議員)

コーディネーター:宮入恭平 (社会学者/大学講師)

 

趣旨
 本学会では、このコロナ禍に当たって2020年4月に「新型コロナウイルスと音楽産業JASPM緊急調査プロジェクト2020」(https://covid19.jaspm.jp/) を発足しました。以後、およそ1年間に渡ってさまざまな研究者が協働し、ライブハウス・クラブをはじめとする音楽事業者の現状や、この間に実施された文化助成政策について調査を進めてまいりました。
 そこで浮き彫りになったのは、ポピュラー音楽産業/市場/文化と公的助成制度の間にある、数々のミスマッチングでした。たとえば令和2年度第2次補正予算において、約500億円を当てた文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」は、フリーランスのミュージシャンやDJなどを支援対象とするなど画期的・包括的な助成制度であったにも関わらず、申請の煩雑さ、職能団体の不在や非正規雇用・非専業者の多さを考慮に入れていなかったこと、そして何よりも「助成金ではなく経費補助」であったことから申請が伸び悩み、当初予定していなかった4次募集枠を設けることになりました。ライブ市場の収益が前年比8割減という調査結果も発表されている昨今、こうした助成スキームの不備は文化面のみならず、人々の雇用や生活に直結した問題であると言えます。
 一方で、文化助成による支援には、政治との距離が常に取り沙汰されます。とくにポピュラー音楽産業は、これまで思想面や商業的な(相対的)自律性のために、政治とは距離を置く傾向にありました。しかし、今回の新型コロナウイルス禍においては、「共助」や「公助」のもとで、政治との近接性が注目されました。すでに「自助」が限界に達しつつあるなかで、文化助成の充足を訴えるためのポピュラー音楽産業/市場/文化による政治への働きかけは、音楽と政治の関係を問い直す契機になったとも言えるでしょう。そこで、今回のシンポジウムでは、新型コロナウイルス禍によって露呈した音楽と政治の関係について、それぞれの立場からの登壇者をお招きし、議論を深めたいと考えています。

 

運営スタッフ
加藤 賢、小林篤茂、日高良祐、宮坂遼太郎、山本佳奈子

 

問い合わせ先
輪島裕介(研究活動担当理事)yskwjm[at]gmail.com

 

 

2020年度 第2回 オンライン例会・JASPM32大会関連企画

11月29日(日)に、2020年度 第2回 オンライン例会・JASPM32大会関連企画を開催いたします。奮ってご参加ください。

 

なお、Zoomウェビナーを利用し、会員以外からの一般参加も歓迎いたします。参加をご希望の方は、下記URLの参加申込フォームに必要事項をご記入ください。Zoomウェビナーに参加するためのURLを、後日メールにてお知らせいたします。
https://forms.gle/auS5tSrBmfC3o8i49
※JASPM会員であっても参加をご希望の場合は登録が必要です。
※参加申込の〆切は、11月28日(土)13時といたします。

 

日程:11月29日(日) 16時~(Zoomウェビナーにて開催)

 


 

オンライン学会発表と法的問題—「公衆送信」における音楽・映像配信の諸問題を中心に

 

増田聡(大阪市立大学)

安田昌弘(京都精華大学)

琴太一(Law and Theory、大阪弁護士会)

 

  アンダーコロナの状況下において研究活動は著しい影響を被っているが、大学における授業をはじめオンライン環境への移行はめざましく進行しており、新型コロナ流行当初に想定された困難を排して教育研究活動が遂行されていることに改めてわれわれは驚くべきかと思う。その一方、とりいそぎのオンライン化が長期化する趨勢を受けて、考慮すべき諸問題がより深刻化していることにも目を向けたい。

  われわれの研究活動において喫緊の問題として、オンラインによる研究成果の公表に伴う法的問題がある。本学会の今回大会も全面的にオンラインで行われているが、ポピュラー音楽学会の研究活動の性質上重要となる、音楽・映像を提示しながらの研究報告が著作権上の障害によって困難に直面していることは、会員諸氏も実感していることと思われる。

  リアル空間における対面状況における学会口頭発表では、著作権に留意することが必要である音楽・映像の上演は、さほど法的な問題を意識することなく常識的に行われてきた。これは著作権法第32条に規定される「引用」に該当するものとして、われわれの日常的な研究活動上正当な行為として行われてきたと考えられる(そのような法的枠組みについての意識は希薄であったにしろ)。しかし、対面状況ならぬオンライン環境を強いられることによって、各学会は「オンライン研究発表に伴うガイドライン」を各種定め、そこではしばしば、著作権のある音楽・映像をオンライン発表において用いることについて慎重な取り扱いを要請することが一般的となっているのが現状だ。対面状況での上映と、ネットなどを介した「公衆送信」との間に、さほど根拠のない区分が持ち込まれ、各学会が「念のために」ネット上における音楽・映像の提示を自粛する傾向が生じているのが現状である。

  その状況が、われわれ音楽研究者のオンライン学会活動に著しい制約をもたらすこととなっているのは周知である。本ワークショップでは、アンダーコロナの学会活動のおかれた状況を概観しつつ、そこで生じる問題点、特に音楽・映像を用いる発表の手法について議論したい。音楽実践と著作権の間の理論的諸問題を考究してきた増田による司会で、まずは現今状況下における各学会のオンライン発表ガイドラインを一瞥したあと、海外の研究状況に詳しい安田により、諸外国におけるオンライン研究報告と法的制限をめぐる諸事例をとりあげ、オンライン環境下での学術活動が置かれた諸問題を整理する。その上で、音楽と著作権法について関心が深い弁護士、琴による法的な検討を行うことで、オンライン状況下における研究発表が関連するであろう法的問題を事例に即して検討するとともに、われわれが現在置かれた状況下において、有効な研究活動をなすために必要となるアイディアを参加者を加えて議論する。「フロア」ならぬオンラインからの活発な討議を期待したい。