The Japanese Association for the Study of Popular Music

新型コロナウイルスによる2020年度 第1回 関西地区例会延期について

 

 

2月29日(土)に開催を予定しておりました関西例会は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、延期することにしました。

新しい日程と会場については追ってお知らせいたします。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

柴台弘毅(関西例会担当研究活動委員) kouki.layra[at]gmail.com

輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

 

 

2020年度 第2回 関東地区例会 報告者の募集

2020年度第2回関東地区例会報告者の募集

 

 

関東地区例会では、卒業論文・修士論文の発表会を開催します。
報告者を広く募集いたしますので、ポピュラー音楽に関する卒業論文・修士論文を執筆した大学生・大学院生は、ふるってご応募ください。
報告者は、例会開催時に非会員であっても構いません。

 

日時・会場は下記を予定しております。詳細は追ってご案内いたします。
日時:2020年3月21日(土曜日)
会場:大東文化会館

https://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf#search=’%E5%A4%A7%E6%9D%B1%E6%96%87%E5%8C%96%E4%BC%9A%E9%A4%A8

 

 

報告を希望される方は、1,200~1,600字程度で研究概要(題目・氏名・所属を明記)を作成し、3月3日(火曜日)までにファイルを下記のアドレスにお送りください。報告の可否については、研究活動委員会で検討の上お知らせいたします。報告が可となった報告者の研究概要は、学会ホームページやメールニュースでの案内にも使用します。

 

担当:大嶌徹(関東例会担当研究活動委員)

oossttuu[at]yahoo.co.jp

( [at]を@に変えてご送信ください)

 

2020年度 第1回 関西地区例会

卒業論文・博士論文報告会を下記の通り開催いたします。

直前の告知で大変恐縮ですが、みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日時:2020年2月29日(土)14:00~18:00

会場:関西大学 千里山キャンパス 第三学舎 C404教室

 

アクセス:

阪急電鉄千里線・関大前駅下車、階段を上がり関西大学「西門」からエスカレーターを上がる。真正面に見える建物が第三学舎です。

 

アクセスマップ:

http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/access_senri.html

キャンパスマップ:

http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html

 

■発表1:

「愛国ソング」の受容態度と分断社会――RADWIMPS「HINOMARU」を事例に

平 寧々(関西大学社会学部社会学科メディア専攻4年)

 

【要旨】

2018年6月、RADWIMPSの「HINOMARU」という楽曲が賛否両論の議論を巻き起こした。RADWIMPSは、日本の有名なロックバンドである。タイトルの「HINOMARU」は、日本の国旗を意味している。人々は、この楽曲についてインターネット上で様々なコメントを寄せている。ある人は、国歌にしたいと賞賛した。また、ある人は、まるで軍歌のようだと批判した。そして、何人かの研究者は、この楽曲を愛国ソングであるとして考察している。しかし、このような先行研究からは明らかになっていないことがある。ひとつは、人々の意見が分かれる理由である。もうひとつは、この楽曲が、愛国ソングとして受容されない場合もあることである。したがって、本研究では、「愛国ソング」を受容する人々の態度がどのように分かれているのかを明らかにする。なお、括弧付きで表記した「愛国ソング」には、愛国ソングであるか疑問があるという意味も含まれている。

本研究では、ツイートの内容分析と、インタビュー調査を行った。その結果、「愛国ソング」を受容する人々の態度は、4つに分類できた。なぜそのように分かれるのかについて、近年、注目されている分断社会と関連づけて考察する。

 

■発表2:

「ブルデューの〈界〉の方法論と対応分析:現代日本のポピュラー音楽の構造分析を事例にして」

平石 貴士(立命館大学社会学研究科研究生)

 

【要旨】

1970~80年代に定式された、仏社会学者ピエール・ブルデューの場/界(champ)の概念は、分化なり、差異化なり、「島宇宙化」した現代の諸領域を指し示す概念として「都合が良く」、文化研究のなかでそれほど体系的でなく多用されてきた。南田勝也による場の概念を用いたロック・ミュージック研究などポピュラー音楽研究では先進的な研究があるものの、場の厳密な研究においてブルデュー用いてきた仏発祥の統計技術である「対応分析」という方法については文化研究におけるそのポテンシャルがこれまで検討されてこなかった。本論文ではこの方法を検討し、実際にオリコンのデータに基づいて2014年の日本ポピュラー音楽の場を分析を行った。またこの分析の経験をもとに、ブルデューの諸概念と方法の再検討を行った。その結果、文化研究に統計分析を用いる利点は、ハビトゥスや資本といった固有の社会学概念をデータに即して明確化することにあることがわかった。当日の報告では以上についての説明に加えて、音楽研究に応用する際の特殊な諸問題について提起したい。

 

■発表3:

「電気音響機器の歴史をひらく:1910年代~1920年代の米国を事例に」

福永健一(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士後期課程)

 

【要旨】

発表者は、修士論文で1920年代米国のクルーナー歌手の流行について分析し、博士論文で1870年代から1930年代米国の電気音響メディアを介した様々な声の営みについて歴史社会学的に検討した。本発表では、博士論文で取り組んだ研究の一部である、米国におけるマイクロフォン、ラウドスピーカー、拡声器といった電気音響機器の登場と広がりについて紹介する。1910年代から20年代の米国で開発されたこれら機器の歴史記述は、ラジオ、電気録音、トーキー映画といった同時代に出現した電気音響メディアに比べて分厚いとはいえない。これらの機器がどういった文脈から開発され、どのような用途で用いられたのか、主に米国における企業の研究開発と市井への広がりに焦点を当てて検討する。電気音響技術が当時の音風景やポピュラー音楽に与えた影響などを考える一助となることを目指す。

 

 

例会終了後、懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

柴台弘毅(関西例会担当研究活動委員) kouki.layra[at]gmail.com

輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

 

 

2020年度 第1回 関東地区例会

2020年度 第1回関東地区例会を下記の通り行います。

みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日程:2020年2月11日(祝日) 14:30-17:30
会場:大東文化会館3階K-302
(東武東上線東武練馬駅下車徒歩5分)
アクセスマップ
https://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf#search=’%E5%A4%A7%E6%9D%B1%E6%96%87%E5%8C%96%E4%BC%9A%E9%A4%A8

 

 

1.個人発表 14:30-15:20

 

“Preliminary & Future Research Goals, Hopes, and Difficulties in Ethnographic Research Regarding Punk in Japan“

「パンクのエスノグラフィーについての予備研究および未来の研究目的・願望・艱難」

Robert M. Dahlberg-Sears (PhD Student, School of Music, The Ohio State University)

 

【Abstract】

For over 40 years, punk rock has been active throughout the world in public imaginings as an uninhibited force of rock and roll noise, a defiant shout spanning across generations. However, it is also a critical link in understanding present-day popular music trends. Punk’s single most salient feature is likely its place as a style, “multifarious in meaning and malleable, contradictory and elusive,” as Tom Astley (2017) notes. It is precisely this indefiniteness which will provide an important focus for this discussion, as the variegated meanings of punk at global/local levels necessarily leads to differences in interpreting precisely what punk is and what might punk has the power to become. In particular, I am curious regarding the construction/transmission of punk identity, as the multifarious ways in which punk is expressed (music, textiles, politics, Do-It-Yourself mentality) do not seem to cross in the same manner in any one given place. During my preliminary dissertation research, difficulties small and large have developed in performing ethnography of punk music, spaces, places, and people in Tokyo, and it is my hope that by presenting some of these difficulties my future work will be better situated to understand and contend with these issues. In addition to ethnographic issues, I will further consider how best to contextualize such an ethnography within academic literature and how to make it accessible for other publics.

※発表は英語、ディスカッションは日英混合で実施します。

 

 

2.書評会 15:30-17:30

 

宮入恭平『ライブカルチャーの教科書ー音楽から読み解く現代社会』青弓社、2019年
登壇者:宮入恭平、南田勝也、山添南海子

 

【書籍概要】

2000年代後半以降、CD市場が縮小し音楽聴取形態が多様化するのに伴って、各地のフェス、コンサート、アイドルシーンなど、ライブ・エンターテインメント市場が音楽文化を牽引している。「音楽を楽しむこと」の意味は近年どのように変わってきていて、そこにはどのような社会的・文化的な背景があるのか。本書では、音楽ライブを読み解くために「メディア」「産業」「法律」「教育」などの視点を解説したうえで、フェスやレジャー、アニソン、部活、アイドルなどの具体的なトピックスを基本的な知識も押さえながら解説する。また、音楽とファンの関係、音楽がもつ政治性、LGBTなどの社会的なマイノリティとの関わり、ARなどの技術と音楽文化など、ライブカルチャーを概説しながら、現代社会の諸問題を考えるアイデアや論点を提示する。

 

【著者からのコメント】

本書の執筆にあたっては、いくつかの大学で担当している音楽文化論や音楽社会学の授業を踏まえながら、半期の授業で利用しやすい教科書を想定した。もちろん、本書で扱っているのは音楽だが、音楽そのものを議論しているというよりはむしろ、音楽を取り巻く社会や文化が論点の中心に据え置かれている。つまり、音楽はあくまでも素材として位置づけられており、最近のポピュラー音楽シーンのなかで重要な枠割を担っているライブカルチャーを取り巻く社会、文化や政治との関係を読み解く作業をおこなっている。

 

例会終了後、懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)
大嶌徹(関東例会担当研究活動委員) oossttuu[at]yahoo.co.jp

 

 

2019年度 第3回 関東地区例会

2019年度第3回関東地区例会を下記の通り行います。

 

RMIT大学のシェリー・ブラントさんをお迎えし、紅白歌合戦にみられる日本のポピュラー音楽のメモリアル化についてご講演いただきます。討論者としてハーバード大学のキンバリー・サンダースさん、社会学者の宮入恭平さんにご登壇いただきます。講演は英語で行われますが、ディスカッションは日英混合で行う予定です。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

 

日時:2019年12月26日(木) 15:00~17:00
会場:大東文化会館3階K301
(東武東上線東武練馬駅下車徒歩5分)
アクセスマップ https://www.daito.ac.jp/access/noriba.html
https://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf#search=’%E5%A4%A7%E6%9D%B1%E6%96%87%E5%8C%96%E4%BC%9A%E9%A4%A8′

 

発表者: Dr Shelley Brunt
討論者: Kimberlee Sanders、宮入恭平

 

Title:
Immortal Voices: The memorialisation of Japan’s Popular Music through Kouhaku Utagassen and posthumous performance

 

Abstract:
Digital technologies have long enabled the splicing of contemporary voices with the voices of dead musicians in order to produce a new musical work. Since the 2000s, not only aural but also visual elements have been integrated to create seemingly live posthumous performances between two singers on stage. Drawing on my past research on posthumous duets, this presentation explores the critical issues surrounding ‘immortal performances’ within the context of Japanese popular music. In doing so, I ask ‘what technological, ethical and cultural issues surround digitized posthumous performance?’, and consider how they straddle the lines between nostalgia and morbidity, and live and mediated performance. The notion of posthumous performance will be discussed in relation to NHK’s Kouhaku Utagassen: the long running televised song contest which celebrates its 70th edition in 2019. Kouhaku has a history of ‘reviving’ the voices of dead singers for the purpose of new duet performances, such as MISORA Hibari with OGURA Kei in 2007, HIKIAWA Kiyoshi and SAKAMOTO Kyu in 2006, and SAKAMOTO Kyu and HIRAI Ken in 2003. Significantly, NHK has indicated the long dead MISORA Hibari will sing a new song as a special posthumous performance. Ultimately, this talk argues that the wistful invocations of the past, and the rhetoric of ‘technology triumphing over death’, are part of a broader process of selectively memorialising the nation’s musical heritage.

 

Bio:
Dr Shelley Brunt is a popular music ethnomusicologist and Senior Lecturer in Music Industry and Media at RMIT University (Melbourne, Australia). She is the former Chair of IASPM-Australia/New Zealand, and now serves as co-editor for Perfect Beat: The Pacific Journal of Research into Contemporary Music and Popular Culture (Equinox). Shelley is currently in Tokyo to undertake a Japan Foundation Fellowship for the project “Looking Outward, Looking Inward: Conveying Japan’s popular music as cultural heritage through Kouhaku Utagassen”, as a guest of the Tokyo University of the Arts. Among her publications are Made in Australia and Aotearoa/New Zealand: Studies in Popular Music (Routledge 2018 with Geoff Stahl) and many papers about Kouhaku Utagassen, including her PhD “Performing Community: Japan’s 50th Kouhaku Song Contest” (2006). Her other research project is the monograph Popular Music and Parenting (Routledge 2021 with Liz Giuffre).

 

例会終了後、懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)
大嶌徹(関東例会担当研究活動委員) oossttuu[at]yahoo.co.jp

 

 

2019年度 第4回 関西地区例会(台風延期後の開催)

2019年度 第4回 関西地区例会

 

先日の台風で延期となっておりました修士論文構想発表会を下記の通り開催いたします。

平日夕方の開催、ならびに直前の告知で大変恐縮ですが、みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日時:2019年11月15日(金)17:00~20:00

会場:関西大学 千里山キャンパス 第三学舎 A404教室

 

アクセス:

阪急電鉄千里線・関大前駅下車、階段を上がり関西大学「西門」からエスカレーターを上がる。真正面に見える建物が第三学舎です。

 

アクセスマップ:

http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/access_senri.html

キャンパスマップ:

http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html

 

 

■発表1:

「中国における『限韓令』下のK-POPアイドルファン―インターネットでつながるファンコミュニティー」

邵 倩(ショウセイ)

(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程2年)

 

【要旨】

1990年代初め、日本国内ではポピュラーミュージックに対し「J-POP」という言葉が使われ始めた。その影響を受け、韓国では1990年代中頃から韓国のポピュラーミュージックを指す「K-POP」という言葉が海外向けのプロモーションで使われるようになった。そして、韓国国内のチャートの上位であるK-POPアーティストやアイドルグループは東アジアを中心に近隣諸国に進出していった。現在、K-POPの海外進出はアジアに留まらず欧米にまで拡張している。

中国では2017年から政府より韓国アーティストに対する活動制限がかけられたと見られている。俗に、これは『限韓令』と呼ばれる。しかし、インターネットの発展によって依然として中国国内でのK-POPアイドルのファンは数多く存在している。

本研究では、中国のファンコミュニティーにおいてK-POPアイドルの進出に対してどのようなことが実践されたかを明らかにする。特に『限韓令』の下で「K-POPファン応援ステーション」に集う中国のファンたちの意識とその活動を分析対象とし、中国のK-POPファンコミュニティーの独特な構造を解明する。

 

注:中国のK-POPファン応援ステーション(韓国国内のペンカフェを模したもので、実際存在するカフェではなく、ポータルサイトにあるコミュニティー)が存在する。それらの組織がK-POPアイドルの応援活動をしている。

 

 

■発表2:

「ジャパニーズ・テクノのオリエンタリズム―YMOを中心に―」

阪本 有佳子

(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程2年)

 

【要旨】

これまでに、日本のポピュラー・ミュージシャンの海外における活動の実践は、幾度もなされてきた。それには、いくつかの類型がある。一つは坂本九の『SUKIYAKI』(『上を向いて歩こう』, 1961年)のように、意図せず受容されたもの。一つは、ザ・ピーナッツやピンク・レディーなど、海外での活動を目的として、英詞の楽曲を発表してきたもの。一つは、X JAPANやDIR EN GREYなどのヴィジュアル系バンドのように、言語にこだわらず、メタルの文脈で受容されたもの。そして、イエロー・マジック・オーケストラやきゃりーぱみゅぱみゅのように、意図的にオリエンタリズムを表象したテクノ・ポップがある。

意図的なオリエンタリズム表象を用いず、海外で受容される日本のポピュラー・ミュージシャンもいる中で、海外での日本のポピュラー音楽受容において利用される意図的なオリエンタリズム表象には、どのような重要性があるのか。オリエンタリズム利用の元祖といえるテクノ・ポップ・バンド、イエロー・マジック・オーケストラを事例に、彼らはいかにオリエンタリズムを利用し、それはどのように受容されていたのか、当時の日本国内、そして、海外(アメリカ、ヨーロッパ)の新聞や雑誌記事の分析から考察したい。

 

 

■発表3:

「デイヴ・ブルーべック《ポインツ・オン・ジャズ》分析――模倣,重畳,融合の側面から」

近 祥伍

(大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻 音楽学研究室 博士前期課程2年)

 

【要旨】

デイヴ・ブルーベック(Dave Brubeck 1920-2012)は,アメリカ合衆国カリフォルニア州出身のジャズ・ピアニスト,作曲家である。彼の業績は主に,デイヴ・ブルーべック・カルテットの楽曲〈テイク・ファイヴ〉の大ヒットや,アメリカ国務省がスポンサーについた「ジャズ大使」として,冷戦下の共産圏や第三世界の人々に芸術音楽としての洗練されたジャズのイメージを広めたことで知られる。

ブルーべックはジャズとクラシック音楽の両分野に精通し作品を残したが,本論ではその中で,2台のピアノのためのバレエ組曲《ポインツ・オン・ジャズ》(1961)に注目し楽曲分析を行う。この作品の最大の特徴は,ブルーべックの作曲技法が集約されていることであり,彼がこれまでに学んできたジャズ,クラシック音楽,そして「ジャズ大使」のツアー中に出会った民俗音楽といった様々な音楽様式が自由に折衷されている。

発表者は,分析に際してこの作品を,⑴クラシック作曲家(J.S.バッハ,ショパン,ミヨー)の様式の「模倣」,⑵旋律,リズム,調性を垂直に重ねる「重畳(ちょうじょう)」,⑶様々なジャンルの音楽語法の「融合」という3つの側面から彼の創作の源泉に迫り,ブルーべック作品の特質にポストモダン性という新たな観点を加える。

 

 

例会終了後、懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

柴台弘毅(関西例会担当研究活動委員) kouki.layra[at]gmail.com

輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

 

 

2019年度 第1回 中部地区例会

2019年第1回中部地区研究例会を下記の通り開催いたします。
皆さまのご参加をお待ちしております。

 

日時: 2019年11月16日(土)13:30~17:30
会場: 愛知県立大学・県立芸術大学サテライトキャンパス
愛知県産業労働センター 15階
愛知県名古屋市中村区名駅 4丁目4-38(名古屋駅から徒歩2分)
http://www.winc-aichi.jp/access/

 

研究発表1:
ダンス必修化は何をもたらすか
――ストリート」と「学校」の狭間で生じるストリートダンスの諸問題――
有國明弘 (大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程)

 

ラップやストリートダンスといった、海外でいわゆる「対抗文化」として誕生した音楽やスポーツは、日本でも若者を中心としたサブカルチャーとして受容され、今日ではそれらを実践する若者を街中やメディアでもよく目にするようになった。2012年からは、ストリートダンスが中学校保健体育でのダンス必修化で学校教育に取り入れられ、授業や部活動、さらにはオリンピックの競技種目化も現実味を帯びてきた。こうした社会的・国際的な関心の高まりとともに、若者のライフスタイルにおいても大きな比重を占めるようになりつつあるサブカルチャーの社会的影響力は、ますます看過できなくなっている。
一方でそれらは、既存の教育社会学的研究では若者にとって消極的に機能するものとして描き出され、社会も彼らを「不良」のように扱ってきた。そのため教育カリキュラムではストリートダンスの本来の「対抗文化」的側面などが不可視化され、学校や社会が求める全く別のダンスへの変容が見受けられる。つまり、日本のストリートダンスは、実践者たち(ミクロ)のローカル実践と、行政組織(マクロ)主導のローカル化の二重のローカル化が同時に進行している、非常に動的な事象といえよう。したがって本報告では、日本のストリートダンスの両ローカル化実践の内実を比較検討することで、そこで生じうる社会的・文化的な諸問題をいくつか提示し、それらについて議論を深めたい。

 

研究発表2:
「キューバ音楽」としてのレゲトン・クバーノの変容
――ヘンテ・デ・ゾーナを例に
畑陽子(愛知県立芸術大学大学院音楽研究科博士後期課程)

 

レゲトンは、2000年以降ラテン系の若者たちを中心に支持、実践されているダンス音楽である。同時期に、レゲトンはキューバでも受容され、新たにレゲトン・クバーノというジャンルを形成した。反帝国主義的な精神のもと、外来の音楽に自国の文化の要素を折り混ぜ、それを自国の音楽として発展させる習慣のあったキューバにおいて、レゲトンもキューバの伝統音楽の要素を取り入れながら変容していく傾向にあった。本発表では、キューバ国内外で活躍するレゲトン・クバーノのグループであるヘンテ・デ・ゾーナに焦点を当てる。彼らの作風は、キューバ音楽の要素を取り入れながらも、2000年代後半のヨーロッパ市場への進出、2014年の米国市場への進出を受けて、段階的に変化している。本発表では、彼らの作品の楽器編成、リズム、楽曲の速さ、そしてそれに付随するダンスの動きに着目し、その変化を示すとともに、それぞれの変化の要因を考察する。

 

研究発表3:
踊るJ-POP?−ダンスと振付の間
輪島裕介 (大阪大学文学部・大学院文学研究科)

 

発表者は、2015年に『踊る昭和歌謡』という書物を刊行した。その目的は、「鑑賞」という受容のあり方と対照的な参与的活動としての「踊るための音楽」の系譜を近代日本において辿ることだった。そこでは「踊る」ことに関する厳密な定義を避け、「音に反応した身体的動作」と概略的に捉えていたに過ぎず、具体的に念頭にあったのは、基本的なステップや動作のイディオムを即興的に組み合わせて、しばしば男女(あるいはリーダー/フォロワー)ペアで踊るものだった。それに対して、現代日本の大衆音楽においては、「踊る」ことは、音楽受容においてきわめて重要な要素になっている一方、それは殆どの場合、「予め設定された振付を覚え、複数人で同期させて遂行すること」であるようにみえる。発表者が現在取り組んでいる1970年代以降の日本のディスコ文化においても、「自由に踊る」ことと「振付を揃える」ことの関係はしばしば重要な問題として浮上している。そこで、本発表では、「踊る」ことと「振付」の関係について、1970年代から現在までを視野に入れて考察してみたい。

 

懇親会:
例会終了後、「サルバドール」(栄町・ブラジル料理)で懇親会を行います。参加費用は3000円を予定しています(飲み物は別)。参加希望の方は11月13日までにポープ(メールアドレスは下記)にご連絡ください。

 

お問い合わせ(_a_をアットマークに変えてご送信ください):
エドガー・W・ポープ(研究活動委員・中部例会担当)
pope_a_for.aichi-pu.ac.jp

台風による2019年度第4回関西地区例会延期について

(10/11 7:25更新)
10月12日(土)に開催を予定しておりました関西例会は、台風のため延期することにしました。
新しい日程と会場については追ってお知らせいたします。
—————————————————————————–
10月12日に開催予定の関西例会ですが、御存知の通り台風が近づいており、開催できない可能性があります。
開催については、原則的に、会場の関西大学の休講基準に従うこととしますが、前日までに中止を決定する場合もあります。
メールニュース及びJASPMウェブサイトで告知する予定ですが、研究活動理事宛にメールでお尋ね頂いても結構です(yskwjm [at] gmail.com)。

 

関西大学の休講等の基準は、以下のように公表されています。
http://www.kansai-u.ac.jp/mt/archives/2019/05/post_4317.html

 

大雨・暴風等についての基準の抜粋は以下の通りです。

 

●休講等の基準は、次のとおりとします。

大雨・暴風等
ア  大阪府に大雨、暴風、暴風雪、大雪のいずれかの特別警報が発表されたとき。
イ  大阪府内の市町村のいずれかに暴風警報が発表されたとき。
ウ  気象庁の予報等により、翌日の未明から夕刻までに大阪府に大規模な台風や豪雨
などの来襲が予測されるとき。

 

●警報等の発令及び交通機関の運行状況
6時までに解除・運行再開    平常どおり
10時までに解除・運行再開   第3時限から授業
13時までに解除・運行再開   第6時限から授業
13時を過ぎて解除・運行再開  休講

 

 

2019年度 第4回 関西地区例会

修士論文構想発表会を下記の通り開催いたします。

直前の告知で大変恐縮ですが、みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日時:2019年10月12日(土)14:00~18:00

会場:関西大学 千里山キャンパス 第三学舎 A304教室

 

アクセス:

阪急電鉄千里線・関大前駅下車、階段を上がり関西大学「西門」からエスカレーターを上がる。真正面に見える建物が第三学舎です。

 

アクセスマップ:

http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/access_senri.html

キャンパスマップ:

http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html

 

 

■発表1:

「中国における『限韓令』下のK-POPアイドルファン―インターネットでつながるファンコミュニティー」

邵 倩(ショウセイ)

(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程2年)

 

【要旨】

1990年代初め、日本国内ではポピュラーミュージックに対し「J-POP」という言葉が使われ始めた。その影響を受け、韓国では1990年代中頃から韓国のポピュラーミュージックを指す「K-POP」という言葉が海外向けのプロモーションで使われるようになった。そして、韓国国内のチャートの上位であるK-POPアーティストやアイドルグループは東アジアを中心に近隣諸国に進出していった。現在、K-POPの海外進出はアジアに留まらず欧米にまで拡張している。

中国では2017年から政府より韓国アーティストに対する活動制限がかけられたと見られている。俗に、これは『限韓令』と呼ばれる。しかし、インターネットの発展によって依然として中国国内でのK-POPアイドルのファンは数多く存在している。

本研究では、中国のファンコミュニティーにおいてK-POPアイドルの進出に対してどのようなことが実践されたかを明らかにする。特に『限韓令』の下で「K-POPファン応援ステーション」に集う中国のファンたちの意識とその活動を分析対象とし、中国のK-POPファンコミュニティーの独特な構造を解明する。

 

注:中国のK-POPファン応援ステーション(韓国国内のペンカフェを模したもので、実際存在するカフェではなく、ポータルサイトにあるコミュニティー)が存在する。それらの組織がK-POPアイドルの応援活動をしている。

 

 

■発表2:

「ジャパニーズ・テクノのオリエンタリズム―YMOを中心に―」

阪本 有佳子

(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程2年)

 

【要旨】

これまでに、日本のポピュラー・ミュージシャンの海外における活動の実践は、幾度もなされてきた。それには、いくつかの類型がある。一つは坂本九の『SUKIYAKI』(『上を向いて歩こう』, 1961年)のように、意図せず受容されたもの。一つは、ザ・ピーナッツやピンク・レディーなど、海外での活動を目的として、英詞の楽曲を発表してきたもの。一つは、X JAPANやDIR EN GREYなどのヴィジュアル系バンドのように、言語にこだわらず、メタルの文脈で受容されたもの。そして、イエロー・マジック・オーケストラやきゃりーぱみゅぱみゅのように、意図的にオリエンタリズムを表象したテクノ・ポップがある。

意図的なオリエンタリズム表象を用いず、海外で受容される日本のポピュラー・ミュージシャンもいる中で、海外での日本のポピュラー音楽受容において利用される意図的なオリエンタリズム表象には、どのような重要性があるのか。オリエンタリズム利用の元祖といえるテクノ・ポップ・バンド、イエロー・マジック・オーケストラを事例に、彼らはいかにオリエンタリズムを利用し、それはどのように受容されていたのか、当時の日本国内、そして、海外(アメリカ、ヨーロッパ)の新聞や雑誌記事の分析から考察したい。

 

 

■発表3:

「デイヴ・ブルーべック《ポインツ・オン・ジャズ》分析――模倣,重畳,融合の側面から」

近 祥伍

(大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻 音楽学研究室 博士前期課程2年)

 

【要旨】

デイヴ・ブルーベック(Dave Brubeck 1920-2012)は,アメリカ合衆国カリフォルニア州出身のジャズ・ピアニスト,作曲家である。彼の業績は主に,デイヴ・ブルーべック・カルテットの楽曲〈テイク・ファイヴ〉の大ヒットや,アメリカ国務省がスポンサーについた「ジャズ大使」として,冷戦下の共産圏や第三世界の人々に芸術音楽としての洗練されたジャズのイメージを広めたことで知られる。

ブルーべックはジャズとクラシック音楽の両分野に精通し作品を残したが,本論ではその中で,2台のピアノのためのバレエ組曲《ポインツ・オン・ジャズ》(1961)に注目し楽曲分析を行う。この作品の最大の特徴は,ブルーべックの作曲技法が集約されていることであり,彼がこれまでに学んできたジャズ,クラシック音楽,そして「ジャズ大使」のツアー中に出会った民俗音楽といった様々な音楽様式が自由に折衷されている。

発表者は,分析に際してこの作品を,⑴クラシック作曲家(J.S.バッハ,ショパン,ミヨー)の様式の「模倣」,⑵旋律,リズム,調性を垂直に重ねる「重畳(ちょうじょう)」,⑶様々なジャンルの音楽語法の「融合」という3つの側面から彼の創作の源泉に迫り,ブルーべック作品の特質にポストモダン性という新たな観点を加える。

 

 

例会終了後、懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

柴台弘毅(関西例会担当研究活動委員) kouki.layra[at]gmail.com

輪島裕介(研究活動担当理事) yskwjm[at]gmail.com

 

 

2019年度 第2回 関東例会

シンポジウムを下記の通り開催いたします。
みなさまのご参加をお待ちしております。

 

「音楽放送からみる現代日本大衆音楽」
日時:2019年9月1日(日) 14:00開始
会場:大東文化会館3階K302(板橋校舎ではなく、東武練馬駅前の施設です。)
〒175-0083 東京都板橋区徳丸2-4-21
電話 03-5399-7399
東武東上線東武練馬駅北口より徒歩5分
アクセスマップ https://www.daito.ac.jp/file/block_49513_01.pdf

 

登壇者
問題提起:原田悦志(会員、日本放送協会)
応答1・日高良祐(会員、首都大学東京)「J-POPの国外での受容をめぐって」
応答2・輪島裕介(会員、大阪大学)「演歌・歌謡曲ジャンルの現在」
応答3・柴那典(非会員、音楽ジャーナリスト)「ヒット・チャートの現在」

 

趣旨
本シンポジウムの目的は、現代日本の大衆音楽文化に関わる放送番組の制作現場と研究・批評の文脈を接続することである。20世紀初頭以来、音楽放送は大衆音楽文化の形成・変容において大きな役割を担ってきたが、アーカイヴ化が困難であることも手伝って、十分な学術的検討が加えられてきたとは言い難い。また、制作者と研究者が議論を共有する機会も多くはなかった。そこで今回は、NHKの現役制作者である原田悦志会員を問題提起者に迎え、その担当番組に即して、日本大衆音楽の現在・過去・未来について検討する。NHK国際放送で日本の大衆音楽を国外に紹介する番組『J-MELO』に企画・立案から関わり、現在はNHK第1放送で、いわゆる「演歌・歌謡曲」を扱う番組『イチ押し 歌のパラダイス』と、ヒット曲を扱う番組『ミュージック・バズ』の制作を担当してきた原田会員は、制作者として第一線で活動する一方、多くの大学で教育・研究に従事している。その経験とデータに基づく問題提起に続けて、各討論者が、それぞれの番組のテーマに関連した応答を行い、フロアも含めて総合的な議論を行う。

 

例会終了後、懇親会を予定しています。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)
大嶌徹(関東例会担当研究活動委員) oossttuu[at]yahoo.co.jp