スタジオ・レコーディングのゆくえを、レコーディング・スタジオで考える

会場:友愛館Magi Sound Studio・10:00〜13:00

中伏木寛(司会):京都精華大学
中村公輔(問題提起者):ミュージシャン/レコーディングエンジニア


1. 問題設定

21世紀に入ってから、スタジオ・レコーディングによる音楽制作をめぐる状況は大きく変容した。中でも目を引くのが、レコード産業の最盛期を支えた大手スタジオの相次ぐ閉鎖である。大規模なスタジオの経営が成り立たなくなりつつある中で、レコーディングという営み自体の存続が問われている。

その背景には技術的側面と産業的側面が指摘できる。DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)の低廉化やDTM(デスクトップ・ミュージック)の発達により、従来スタジオで行われていた録音・編集作業の大部分がパソコン一台で対応できるようになったことで、楽曲のスタイルによっては商業作品であってもスタジオを使用しないことも現在では少なくない。 (さらに…)