The Japanese Association for the Study of Popular Music

2015年 第1回 関西地区例会開催のお知らせ

2015年度第1回関西地区例会開催のお知らせ

関西地区で、博士論文・修士論文報告会を下記の通り開催いたします。
みなさまのご参加をお待ちしております。

 

日時:3月28日(土)15:00−18:00
会場:京都精華大学 友愛館 Y-103教室
アクセス:JR「京都」駅、阪急「烏丸」駅から地下鉄に乗り換え「国際会館」駅下車、3番出口よりスクールバスで約10分。または京阪「出町柳」駅から叡山電鉄鞍馬線に乗り換え、「京都精華大前」駅下車
地図:http://www.kyoto-seika.ac.jp/about/access/

 

 

発表1
「誰が声優を歌い手に変えたのか—アニメ産業と音楽産業の提携の変化を中心に—」
発表者:高 文(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士前期課程)
要旨:近年、「新世紀エヴァンゲリオン」「妖怪ウォッチ」などテレビアニメの主題歌がヒットし、注目されている。テレビアニメの主題歌を歌うアーティストは、専門のアニソン歌手から一般のロック歌手まで多岐にわたっている。その中でもっとも顕著な増加を示しているは声優である。本研究では、声優がテレビアニメ主題歌を歌うようになった経緯を、アニメ産業と音楽産業の間のせめぎ合いという視点から、「ゲートキーパー」と「仲介者」の理論を用いて分析する。

 

 

発表2
「現代日本における音楽のアマチュアリズム—niconico動画の「歌い手」に対するイメージをめぐって—」
発表者:陳 晨(関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士前期課程)
要旨:現代日本の音楽においては、プロとアマの境界があいまいな領域が生まれている。例えば、niconico動画に自らの歌唱を投稿する「歌い手」が若者の間に人気が集まり、その中からメジャーデビューする者も出てきている。こうした現象に対して「歌い手」のファンの間では賛否両論の議論が起こっている。本研究では、スポーツにおけるアマチュアリズム、音楽におけるアマチュアリズムの歴史を踏まえた上で、niconico動画ユーザーへのインタビューにより、現代日本の音楽におけるアマチュアリズムという意識のあり方を明らかにする。

 

 

発表3
「芸能実践の豊かさを生きる—沖縄移民の芸能から広がる人やモノのつながりの研究—」
発表者:栗山新也(国際日本文化研究センター共同研究員、沖縄県立芸術大学付属研究所共同研究員)
要旨:本研究は、近代の沖縄の移民や出稼ぎが成し遂げてきた芸能実践の豊かさを、沖縄から多くの人びとが移動した大阪・南洋群島・ハワイまでを含む広大な地理的空間において描きだすものである。報告では、芸能実践の豊かさの定義と、それを記述するための方法論を説明した上で、おもに沖縄とハワイとの間を行き交う三線とレコードにみられる人・モノの諸関係について述べたい。

 

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)
太田健二(関西例会担当研究活動委員) otakenji[at]shitennoji.ac.jp
粟谷佳司(研究活動担当理事) awatani[at]gmail.com