Japanese Association for Studying Popular Music

2016年第4回関西地区例会(特別例会)

日本ポピュラー音楽学会2016年第4回関西地区特別例会のお知らせ
(日本音楽学会西日本支部 第35回(通算386回)例会と合同例会)

 
 

日本音楽学会と合同で特別例会を開催します。みなさまのご参加をお待ちしています。
 
 

日時:12月17日(土)14:30~17:00
場所:大阪市立大学杉本キャンパス 田中記念館2F会議室(正門の西隣、阪和線沿いの建物)
アクセス : JR阪和線杉本町駅下車徒歩3分。詳細は下記ウェブサイトをご参照ください。
地図 : http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#sugimoto
 
 

1.秋吉康晴(京都精華大学)
 
 
レコードの考古学——フォノグラフ、あるいは「音を書くこと」の含意について
 フォノグラフ、グラフォフォン、グラモフォン――これら黎明期の録音技術はいずれも「音を書く」という意味をもつことが知られている。古くからある書字の限界を超えて、音そのものを書き取ること。それこそが蓄音機に与えられた役割だったのである。
 では、そのような新しい書字の技術としての蓄音機は、どのようにして誕生したのだろうか。キットラー以来、その由来は多くの場合、フォノトグラフのような音響記録の技術に求められてきた。ところが、エジソンがフォノグラフを発明した経緯を調査すると、彼はもともと音の記録というよりも合成をおこなおうとしていたということが分かってきた。つまり、エジソンは音響として再生されうるパターンを物体に刻むことで、言語音を自在に生成することを目論んでいたようなのである。本発表ではそうした蓄音機の由来に着目することで、「音を書くこと」が記録を超えた含意をもっていたことを明らかにしたい。
 
 

2.ベニー・トン(オーストラリア国立大学大学院、大阪大学招聘研究員)
 
 
音楽を通して考える老後生活 ―カラオケ喫茶・教室における日常的実践―
日本のポピュラー音楽の人類学的な研究では、若者たちが集う音楽の現場とジャンルに関する調査が殆どである。しかし、高齢化社会である日本では、多くの年配者もポピュラー音楽に深く関わっており、その音楽行動は彼らの日常生活の不可欠な一部である。発表者は、ポピュラー音楽研究における高齢者文化の空白を埋めるため、年配の参加者が多いカラオケ喫茶と教室に注目する。東京と大阪での参与観察調査と聞き取り調査を通じて、高齢者がいかにカラオケの場で音楽と関わるかを調べてきた。本研究では、イアン・コンドリーの「ゲンバ」の概念とサイモン・フリスやティア・デノラが強調する音楽の感情的および身体的な側面についての議論を参考にし、カラオケ喫茶と教室における日常的な音楽実践を通じて、高齢者の生活における身体性、社会性と心性について検討する。さらに、そこで歌われる演歌や歌謡曲というジャンルのありかたについても考察する。
 
 

終了後懇親会を予定していますので、是非ご参加ください。
 
 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)
 太田健二(関西例会担当研究活動委員) otakenji[at]shitennoji.ac.jp
 粟谷佳司(研究活動担当理事) awatani[at]gmail.com