Japanese Association for Studying Popular Music

2017年度第3回関西地区例会

2017年度第3回関西地区例会

 

2017年度第3回関西地区例会を、下記の通り開催いたします。

皆さまのご来場をお待ち申し上げております。

 

ミニシンポジウム「アジア映画と1960年前後の音楽」

 

日時:2017年11月11日(土)14:00-17:00

会場:関西学院大学 大阪梅田キャンパス1401教室(大阪市北区茶屋町19-19アプローズタワー14階)

アクセス:阪急「梅田駅」茶屋町口改札口から徒歩5分/JR「大阪駅」御堂筋出口から徒歩10分/地下鉄御堂筋線「梅田駅」から徒歩7分/「中津駅」から徒歩4分

地図:http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/

 

発表1:山本博之(京都大学)「タレンタイム―1950年代のシンガポール・マラヤにおけるタレント発掘コンテストの社会史」

発表2:西村正男(関西学院大学)「音楽のるつぼ台湾―『牯嶺街少年殺人事件』の音楽から」

コメンテイター:輪島裕介(大阪大学)

 

発表1要旨

今年日本で劇場公開されたマレーシア映画『タレンタイム』(ヤスミン・アフマド監督、2009年)は、ペラ州イポーの中学・高校生を対象とした芸能コンテスト「タレンタイム」を題材に、互いに民族や宗教が異なる生徒たちとその家族の関係を通じて、多民族・多宗教社会における共生のあり方やその世代間の違いなどを考えさせる作品として国内外から高く評価されている。この作品の題材であるタレンタイム(Talentime)とは、1940年代末にシンガポールのラジオ局が行ったタレント発掘コンテスト番組に端を発し、同番組を契機にシンガポールとマラヤ(および後にボルネオ)の各地に急速に広まっていった芸能コンテストである。教会や学校などのさまざまな団体がタレンタイムを行うようになり、さらに全シンガポール・マラヤを対象にしたタレンタイムが開催され、1950年代~60年代のシンガポール・マラヤは空前のタレンタイム・ブームを迎えた。1963年のテレビ放送の開始に伴ってタレンタイムはラジオからテレビに舞台を移し、さらに多くのミュージシャンを輩出してシンガポール・マレーシアの音楽界に大きな影響を与えた。この報告では、1940年代末~60年代のラジオの時代を中心にタレンタイムの展開を整理した上で、メディア(ラジオ)、音楽(バンド)、コンテストなどの観点から、脱植民地化・建国過程のシンガポール・マラヤにおいて人々がタレンタイムに熱狂したことの意味を考えてみたい。

 

発表2要旨

今年25年ぶりに日本公開された台湾映画『牯嶺街少年殺人事件』(エドワード・ヤン監督、1991年)は、1961年に台北で現実に起きた殺人事件に取材しており、当時の台湾外省人の若者たちの抱えた閉塞感を描いた監督の代表作である。この映画は当時のロックの演奏シーンが有名であるが、実際に映画を見ると、それ以外に様々なジャンルの音楽がフレーム内/フレーム外の音として存在していることに気づく。本発表では、台湾の複雑な歴史背景やエスニシティが映画の音楽にどのように反映されているかを考察する。それと同時に、台湾における初期ロック発展の様相や、近年の台湾において自らの音楽的「伝統」がどのように想像/創造されているかについても言及したい。

 

お問い合わせ([at]を@に変えてご送信ください)

太田健二(関西例会担当研究活動委員) otakenji[at]shitennoji.ac.jp

井上貴子(研究活動担当理事) fwgd0462[at]mb.infoweb.ne.jp